HYBRID LINK / SUIKEN×S-WORD
2006年2月15日 音楽
★★★★★★★☆☆☆
変わり者の集まりなNITROの中でも変わり者なSUIKENとS-WORD。そんな二人がタッグを組んだ。と聞けば誰しも期待するだろう。確かに出来は悪くはない。……が、物足りない。果たして私たちが彼らに期待しているものはこんなスマートなラップだったろうか。
各曲の完成度には目を見張るものがある。近年稀に見るまとまりの良さだ。だが、何かが物足りないのだ。
しかし、そんな中でもDLを迎えた「STONE STEALERS」は出色の出来。DLで幻想的な曲は珍しい気もするが、しっかりと「らしい」プロデュースをしている。
他にもMUROやらYAKKOやら、彼らの人脈から定番のトラックメイカーが集結し、クオリティの高い仕事をこなしている。なのだが、印象的なラインなど何一つ浮かばないMCの仕事に不満が残る。
完成度は高くとも面白みが全くないアルバムだ。それと些細なことだが二枚組が面倒。
変わり者の集まりなNITROの中でも変わり者なSUIKENとS-WORD。そんな二人がタッグを組んだ。と聞けば誰しも期待するだろう。確かに出来は悪くはない。……が、物足りない。果たして私たちが彼らに期待しているものはこんなスマートなラップだったろうか。
各曲の完成度には目を見張るものがある。近年稀に見るまとまりの良さだ。だが、何かが物足りないのだ。
しかし、そんな中でもDLを迎えた「STONE STEALERS」は出色の出来。DLで幻想的な曲は珍しい気もするが、しっかりと「らしい」プロデュースをしている。
他にもMUROやらYAKKOやら、彼らの人脈から定番のトラックメイカーが集結し、クオリティの高い仕事をこなしている。なのだが、印象的なラインなど何一つ浮かばないMCの仕事に不満が残る。
完成度は高くとも面白みが全くないアルバムだ。それと些細なことだが二枚組が面倒。
戦国自衛隊まとめ
2006年2月8日157 名前:番組の途中ですが名無しです[] 投稿日:2006/02/07(火) 23:44:10 ID:QBSWspPJ0
自衛隊が戦国時代へタイムスリップ!
↓
なんだかんだ
↓
「元の時代に帰ったら何が食べたい?」
「俺はラーメンとギョーザかな?」
「俺は女房の手料理が食べたい」
「あっはっはっはっは」
死亡フラグの大安売り
↓
フラグから5分以内にサトエリ以外全員死亡
↓
サトエリだけ現代に帰還(記憶喪失)
↓
キチガイになって街をうろつくサトエリ
↓
大仏ポーズで悟りを開く
−THE END-
俺的まとめ:藤原竜也とポイズンがかわいそう><
自衛隊が戦国時代へタイムスリップ!
↓
なんだかんだ
↓
「元の時代に帰ったら何が食べたい?」
「俺はラーメンとギョーザかな?」
「俺は女房の手料理が食べたい」
「あっはっはっはっは」
死亡フラグの大安売り
↓
フラグから5分以内にサトエリ以外全員死亡
↓
サトエリだけ現代に帰還(記憶喪失)
↓
キチガイになって街をうろつくサトエリ
↓
大仏ポーズで悟りを開く
−THE END-
俺的まとめ:藤原竜也とポイズンがかわいそう><
第三の男 / 童子-T
2006年1月24日 音楽
★★★★★★★★★☆
元ZINGI・ABC第3の男、童子-Tがリリースした1stアルバム。総じて1stアルバムというものは出来のいいものが多いが、この作品も御多分に洩れず素晴らしい出来となった。
彼の持ち味は落ち着きのある声で淡々と韻を踏み、そしてさり気なくメッセージを織り込む、といった感じだ。一歩間違えれば印象に残らないであろうスタイルだが、彼にはこのスタイル以外有り得ないというぐらいにピッタリだ。
作品そのものの方に目を向けると、客演陣も非常に豪華だが、最近増えている客演ありきの作品とは違い、それがメインというわけではない。むしろ客演曲は脇役。しっかり童子-Tのアルバムになっている。
アルバムを一通り聴けばわかる通り、全体的に暗い雰囲気の曲が多い。それでも聞き苦しくならないのはクオリティが高くしっかり引き立て役になっているトラックと洗練された彼のスキルのお陰だろう。特に「世界はお前の手に」や「0時すぎのシンデレラ」などは耳に残る。脇役と言った客演曲も秀作ばかり。注目すべきは「WARZONE pt.2」でのLITTLEの活躍、JUJUがフックを美しく歌い上げる「In-mail」だ。前者はソロでのLITTLEの魅力が存分に味わえるノリノリな曲、後者はアルバムのラストを彩るメッセージソングだ。
これといって捨て曲はないので、繰り返し聴く気が自然と起こる、完成度の高いアルバムだ。ABCというだけで食わず嫌いは勿体無い。
元ZINGI・ABC第3の男、童子-Tがリリースした1stアルバム。総じて1stアルバムというものは出来のいいものが多いが、この作品も御多分に洩れず素晴らしい出来となった。
彼の持ち味は落ち着きのある声で淡々と韻を踏み、そしてさり気なくメッセージを織り込む、といった感じだ。一歩間違えれば印象に残らないであろうスタイルだが、彼にはこのスタイル以外有り得ないというぐらいにピッタリだ。
作品そのものの方に目を向けると、客演陣も非常に豪華だが、最近増えている客演ありきの作品とは違い、それがメインというわけではない。むしろ客演曲は脇役。しっかり童子-Tのアルバムになっている。
アルバムを一通り聴けばわかる通り、全体的に暗い雰囲気の曲が多い。それでも聞き苦しくならないのはクオリティが高くしっかり引き立て役になっているトラックと洗練された彼のスキルのお陰だろう。特に「世界はお前の手に」や「0時すぎのシンデレラ」などは耳に残る。脇役と言った客演曲も秀作ばかり。注目すべきは「WARZONE pt.2」でのLITTLEの活躍、JUJUがフックを美しく歌い上げる「In-mail」だ。前者はソロでのLITTLEの魅力が存分に味わえるノリノリな曲、後者はアルバムのラストを彩るメッセージソングだ。
これといって捨て曲はないので、繰り返し聴く気が自然と起こる、完成度の高いアルバムだ。ABCというだけで食わず嫌いは勿体無い。
★★★★★★★★★☆
最近では個々としての動きも活発な志人、なのるなもないの二人で構成された降神の1stアルバム。
彼らは繊細なリリックでリスナーの内面、精神の奥深くに踏み込み訴えかけるというスタイルなのだが、これは邦HIPHOPの新たな側面を切り拓いたと言っていいだろう。
こういうととっつき辛いイメージがあるだろう。実際2ndアルバムはHIPHOPとして聴くにはかなり異色だし、ディープすぎて聴き辛い。それに比べこの1stアルバムはしっかりと地に足が着いたとも言えないのだけれど、不思議とじっくり聴くことが出来る。
アルバム全体の評価に繋がる序盤の曲がとても聴きやすく、「時計の針」→「夢幻」→「Rainy Morning」の流れで完全に心を掴まれることだろう。中盤から後半にも「悪夢街のエルム」や「内外」、えろーんざ尋に漢を迎えた「お尋ね者」など、各所に聴き所を配置し、リスナーへの配慮を忘れていないし、長さとしても冗長にならずに済んでいる。
このアルバムは一曲単位でも秀作は多いものの、「降神」というアルバム単位での完成度が群を抜いている。一曲、一曲を重ねるごとに彼らの世界が見えてくるだろう。
浮遊するHIPHOPに、一度身を投じてみてはどうだろうか。
最近では個々としての動きも活発な志人、なのるなもないの二人で構成された降神の1stアルバム。
彼らは繊細なリリックでリスナーの内面、精神の奥深くに踏み込み訴えかけるというスタイルなのだが、これは邦HIPHOPの新たな側面を切り拓いたと言っていいだろう。
こういうととっつき辛いイメージがあるだろう。実際2ndアルバムはHIPHOPとして聴くにはかなり異色だし、ディープすぎて聴き辛い。それに比べこの1stアルバムはしっかりと地に足が着いたとも言えないのだけれど、不思議とじっくり聴くことが出来る。
アルバム全体の評価に繋がる序盤の曲がとても聴きやすく、「時計の針」→「夢幻」→「Rainy Morning」の流れで完全に心を掴まれることだろう。中盤から後半にも「悪夢街のエルム」や「内外」、えろーんざ尋に漢を迎えた「お尋ね者」など、各所に聴き所を配置し、リスナーへの配慮を忘れていないし、長さとしても冗長にならずに済んでいる。
このアルバムは一曲単位でも秀作は多いものの、「降神」というアルバム単位での完成度が群を抜いている。一曲、一曲を重ねるごとに彼らの世界が見えてくるだろう。
浮遊するHIPHOPに、一度身を投じてみてはどうだろうか。
ことばのおんがく / SMRYTRPS
2005年12月28日 音楽
★★★★★★★★★☆
ウッドベースの吟遊詩人、タカツキ率いる6MC&1DJという大所帯のSMRYTRPS。彼らが「CD界のフランス革命や!」と言ったかは定かではないが、1500円という破格でリリースされた本作。
日本の個性派MC集団、といえばNMUが浮かぶだろうが、SMRYだって負けちゃいない。そもそもスタイルが全く別のベクトルだ。それは1曲目の新感覚のトラックにまったりと進むマイクリレーが展開される「Latin SMRY」を聴けばわかるだろう。このナチュラルさがSMRYの良いところだ。各所で言われている通り"文系ラップ"という表現がピッタリかもしれない。
それ以降も全編通してどことなくゆるい雰囲気漂う曲が続く。そんな中でも「Tsuiteoide?」は特に輝いている。シンプル目なトラックに自由奔放にラップを乗せるMC陣、そして耳に残るフック。難しいことは考えずに楽しめる名曲と断言出来る。
それと個人的に「Clones」がツボにハマった。高速ラップ好きにとっては最高の曲。前述の曲と、ゆるゆる&ノリノリが同居した「Keep!Condition」や、必要としているものを見失うな、と朗らかに私達に語りかける「Wassupyo?Everybody!」、ラストを飾る「CMW」などは一般層受けすら見込めるほどに素晴らしい曲だ。
その他の曲はというと、意外と聴きづらいかな?という印象を受ける。が、数回聴けば良さはわかってくるだろう。
何といっても1500円という値段。ポップ、アングラ好き両方から支持されるであろう特異な楽曲たち。ゆったりまったりとした感覚を味わうことが出来る好盤。
「ことばのおんがく」の時間、必修科目だ。
ウッドベースの吟遊詩人、タカツキ率いる6MC&1DJという大所帯のSMRYTRPS。彼らが「CD界のフランス革命や!」と言ったかは定かではないが、1500円という破格でリリースされた本作。
日本の個性派MC集団、といえばNMUが浮かぶだろうが、SMRYだって負けちゃいない。そもそもスタイルが全く別のベクトルだ。それは1曲目の新感覚のトラックにまったりと進むマイクリレーが展開される「Latin SMRY」を聴けばわかるだろう。このナチュラルさがSMRYの良いところだ。各所で言われている通り"文系ラップ"という表現がピッタリかもしれない。
それ以降も全編通してどことなくゆるい雰囲気漂う曲が続く。そんな中でも「Tsuiteoide?」は特に輝いている。シンプル目なトラックに自由奔放にラップを乗せるMC陣、そして耳に残るフック。難しいことは考えずに楽しめる名曲と断言出来る。
それと個人的に「Clones」がツボにハマった。高速ラップ好きにとっては最高の曲。前述の曲と、ゆるゆる&ノリノリが同居した「Keep!Condition」や、必要としているものを見失うな、と朗らかに私達に語りかける「Wassupyo?Everybody!」、ラストを飾る「CMW」などは一般層受けすら見込めるほどに素晴らしい曲だ。
その他の曲はというと、意外と聴きづらいかな?という印象を受ける。が、数回聴けば良さはわかってくるだろう。
何といっても1500円という値段。ポップ、アングラ好き両方から支持されるであろう特異な楽曲たち。ゆったりまったりとした感覚を味わうことが出来る好盤。
「ことばのおんがく」の時間、必修科目だ。
白い三日月 / STERUSS
2005年12月23日 音楽
★★★★★★★★★★
レペゼン横浜、184-045スタイル。2MC&1DJのSTERUSS。
横浜といえばMACCHOやDS455といった面子が浮かぶが、彼らとはまた一味も二味も違ったスタイルを見せてくれるのがSTERUSSだ。
彼らのスタイルは、いわゆるギャングスタラップとは真逆のベクトル、敢えて例えるのなら降神に近い(とはいってもそこまで変則的なわけでもないし、空気感も違う。この例えは正直的外れ)。MCであるbelama2とcrime6が、詩のように大切に、丁寧に言葉を紡ぐようなスタイル。だが彼らの場合は降神に比べて遥かにとっつき易い。
恐らくその理由はDJ kazz-kの創る、神秘的かつ印象深いトラックが大きく作用しているんだと思う。降神もそれは同じなのだが、降神のトラックは真っ暗闇で、こちらは薄明かりといった感じ。勿論そのトラックに乗っかるラップも相性抜群。
丁寧なラップ、美麗なトラックとあれば完成度は言うまでもない。一点の隙も無い仕上がりになっている。全曲名曲だが、「マイク中毒 pt.2」は2005年トップクラス、いや、トップと言っても過言ではない名曲。イントロから伝説のラジオ番組、YOU THE ROCKのヒップホップ・ナイトフライトの一場面をサンプリングしており、それから彼らの回顧録が始まる。一部で「マス対コア」がサンプリングされてたり、アウトロは「人間発電所」だったり。衝撃受けっぱなし。ありそうでなかったkazz-kのトラックも見事にラップと融合している。
音が体の隅々まで染み渡る感覚を体験したいなら、そして日本語ラップが好きなら「白い三日月」一択。これが本当の名盤。
レペゼン横浜、184-045スタイル。2MC&1DJのSTERUSS。
横浜といえばMACCHOやDS455といった面子が浮かぶが、彼らとはまた一味も二味も違ったスタイルを見せてくれるのがSTERUSSだ。
彼らのスタイルは、いわゆるギャングスタラップとは真逆のベクトル、敢えて例えるのなら降神に近い(とはいってもそこまで変則的なわけでもないし、空気感も違う。この例えは正直的外れ)。MCであるbelama2とcrime6が、詩のように大切に、丁寧に言葉を紡ぐようなスタイル。だが彼らの場合は降神に比べて遥かにとっつき易い。
恐らくその理由はDJ kazz-kの創る、神秘的かつ印象深いトラックが大きく作用しているんだと思う。降神もそれは同じなのだが、降神のトラックは真っ暗闇で、こちらは薄明かりといった感じ。勿論そのトラックに乗っかるラップも相性抜群。
丁寧なラップ、美麗なトラックとあれば完成度は言うまでもない。一点の隙も無い仕上がりになっている。全曲名曲だが、「マイク中毒 pt.2」は2005年トップクラス、いや、トップと言っても過言ではない名曲。イントロから伝説のラジオ番組、YOU THE ROCKのヒップホップ・ナイトフライトの一場面をサンプリングしており、それから彼らの回顧録が始まる。一部で「マス対コア」がサンプリングされてたり、アウトロは「人間発電所」だったり。衝撃受けっぱなし。ありそうでなかったkazz-kのトラックも見事にラップと融合している。
音が体の隅々まで染み渡る感覚を体験したいなら、そして日本語ラップが好きなら「白い三日月」一択。これが本当の名盤。
sayonara sayonara / KICK THE CAN CREW
2005年12月19日 音楽
★★★★★★★★★★
インディーズに数々の名曲を残し、メジャーデビュー後も(「マルシェ」や「地球ブルース」等のややハズし気味の時もあったが)、クオリティの高い楽曲を出し続けてきた中でも屈指の名曲といえるのがこの「sayonara sayonara」だ。
応援ソングといえばそれまでだが、「頑張れ!」と対岸から自信満々かつ無責任にリスナーに言い放ち、その後は丸投げという、近頃増えているメジャーHIPHOPの応援歌とは一線を画している。こちら側に立ち、真摯なメッセージを送ってくれるのが彼らなのだ。
彼らはこういうメッセージ系楽曲になると普段以上の力を発揮するわけだが、この曲に関しては300%の力を発揮している。KREVAなどは彼のベストワークとも思える内容だ。
誰しも経験するであろうモラトリアムの疾走感や切なさを味わえ、聴きやすく、わかり易い。だが決して「軽く」はない。そんな彼らの代表作。是非。
インディーズに数々の名曲を残し、メジャーデビュー後も(「マルシェ」や「地球ブルース」等のややハズし気味の時もあったが)、クオリティの高い楽曲を出し続けてきた中でも屈指の名曲といえるのがこの「sayonara sayonara」だ。
応援ソングといえばそれまでだが、「頑張れ!」と対岸から自信満々かつ無責任にリスナーに言い放ち、その後は丸投げという、近頃増えているメジャーHIPHOPの応援歌とは一線を画している。こちら側に立ち、真摯なメッセージを送ってくれるのが彼らなのだ。
彼らはこういうメッセージ系楽曲になると普段以上の力を発揮するわけだが、この曲に関しては300%の力を発揮している。KREVAなどは彼のベストワークとも思える内容だ。
誰しも経験するであろうモラトリアムの疾走感や切なさを味わえ、聴きやすく、わかり易い。だが決して「軽く」はない。そんな彼らの代表作。是非。
黄色い王者 / 黄者
2005年12月17日 音楽
★★★★★★☆☆☆☆
254からの刺客、大我あざなタイプライター率いる黄者が唯一ドロップしたミニアルバム。
タイプライターといえばトラックメイカーでもあり、アゲアゲな打ち込みデジロックライクなトラック作りを得意とする印象があるが、この作品でもその手腕は遺憾なく発揮されている。
肝心のラップの方もタイプライターが中心となっており、各曲のフックも全て彼が担当しているのだが、そのフックがとにかく耳に残る。彼の声はインパクト大。ここまで声にハリがあるMCはそういないだろう。他にもMCは数名居るのだが、彼の独壇場といっても過言ではない。
が、やはりアゲアゲなだけでは飽きも早い。ミニアルバムだから適度なウェイトに感じたが、フルアルバムだと正直きついだろう。
そんなわけで、ノリを求めるなら良いけれども、そうでない人はあまり満足には感じないと思う。最近どんどん有名になってきているタイプライターを知りたいのならシングル「走ける男」かこれ。偉そうなこというと、もう少しトラックにパターンが欲しい。
254からの刺客、大我あざなタイプライター率いる黄者が唯一ドロップしたミニアルバム。
タイプライターといえばトラックメイカーでもあり、アゲアゲな打ち込みデジロックライクなトラック作りを得意とする印象があるが、この作品でもその手腕は遺憾なく発揮されている。
肝心のラップの方もタイプライターが中心となっており、各曲のフックも全て彼が担当しているのだが、そのフックがとにかく耳に残る。彼の声はインパクト大。ここまで声にハリがあるMCはそういないだろう。他にもMCは数名居るのだが、彼の独壇場といっても過言ではない。
が、やはりアゲアゲなだけでは飽きも早い。ミニアルバムだから適度なウェイトに感じたが、フルアルバムだと正直きついだろう。
そんなわけで、ノリを求めるなら良いけれども、そうでない人はあまり満足には感じないと思う。最近どんどん有名になってきているタイプライターを知りたいのならシングル「走ける男」かこれ。偉そうなこというと、もう少しトラックにパターンが欲しい。
5MC&1DJ / nobodyknows+
2005年12月14日 音楽
★★★★★★★★☆☆
50万枚という快挙を達成した1stアルバムから1年以上。満を持して2ndアルバムがドロップされた。
「ベストアルバム的な一枚」と言われているが、正にその通り。アルバム内のほとんどをシングル曲(&インタールード)が占めていて、新曲はたったの3曲という有様である。その3曲とも出来は素晴らしいし、絞り込んだというのは良くわかるが、アルバムを通して聴くと、シングル曲ばかりが溢れ、アルバム曲をもう少し増やしてもいいんじゃないか?と思ってしまった。1stアルバムならばシングルが溢れることはよくあるが、2ndでこれをやられるとは思わなかった。シングルを追い続けていた自分が滑稽に感じる。
更に言わせて貰うと、濃いシングル曲も続けざまに聴くと一本調子になってくる。ここら辺はMCの没個性(声は個性に溢れているが、リリックの問題。「仲間」とか青臭さの演出ばかりで安っぽく、熱さに欠ける、最近のメジャーHIPHOPの課題)と、司令塔MITSUによるふり幅の狭いワンパターンなトラック作りが仇になったのだろうか。そろそろ苦しくなってくる頃だろう。
が、シングル曲に数少ないアルバム曲、どちらも出来は水準を軽く越えているので、買って損はないと言える。特に展望台の唄なんかは、全ての課題をクリアした彼らの最高傑作。必聴!
50万枚という快挙を達成した1stアルバムから1年以上。満を持して2ndアルバムがドロップされた。
「ベストアルバム的な一枚」と言われているが、正にその通り。アルバム内のほとんどをシングル曲(&インタールード)が占めていて、新曲はたったの3曲という有様である。その3曲とも出来は素晴らしいし、絞り込んだというのは良くわかるが、アルバムを通して聴くと、シングル曲ばかりが溢れ、アルバム曲をもう少し増やしてもいいんじゃないか?と思ってしまった。1stアルバムならばシングルが溢れることはよくあるが、2ndでこれをやられるとは思わなかった。シングルを追い続けていた自分が滑稽に感じる。
更に言わせて貰うと、濃いシングル曲も続けざまに聴くと一本調子になってくる。ここら辺はMCの没個性(声は個性に溢れているが、リリックの問題。「仲間」とか青臭さの演出ばかりで安っぽく、熱さに欠ける、最近のメジャーHIPHOPの課題)と、司令塔MITSUによるふり幅の狭いワンパターンなトラック作りが仇になったのだろうか。そろそろ苦しくなってくる頃だろう。
が、シングル曲に数少ないアルバム曲、どちらも出来は水準を軽く越えているので、買って損はないと言える。特に展望台の唄なんかは、全ての課題をクリアした彼らの最高傑作。必聴!
青春アミーゴ / 修二と彰
2005年12月13日 音楽
★★★★★★★☆☆☆
ジャニーズユニット「NEWS」と「KAT-TUN」、両グループの核とも言うべき山下と亀梨が組んだ企画盤。前述コンビ主演のドラマとタイアップ、その上ジャニーズなのだから、売れるに決まっている。実際ミリオン突破という、企画物としては大成功の快挙を成し遂げた(今年のミリオンが1つしかないというのも何だか微妙だが)。
さて、肝心の曲はというと、悪くなかったりする。グループの核だけあって、どのジャニーズユニットにも一人は居る「歌唱力」という言葉をかなぐり捨てたような人選ではない。ただ個人的に、山下の芯の通っているというよりは太くもったりした声はあまり受け付けない。あと巻き舌は治した方がいいですよ^^
2005年という時代を全速力で逆走する古臭い曲に、敢えて1ミリも深みを求めない歌詞。これらが妙に頭に残る。深さを全く求めないってのもアリかもしれない。各所で聴くから半分洗脳入ってるんだろうけど。
タイアップのドラマは普通に面白い。こちらも重さはほぼ完全にシャットアウトしているので、山下がIWGPのキングの劣化パクリということが気にならないのなら見るべき。
ジャニーズユニット「NEWS」と「KAT-TUN」、両グループの核とも言うべき山下と亀梨が組んだ企画盤。前述コンビ主演のドラマとタイアップ、その上ジャニーズなのだから、売れるに決まっている。実際ミリオン突破という、企画物としては大成功の快挙を成し遂げた(今年のミリオンが1つしかないというのも何だか微妙だが)。
さて、肝心の曲はというと、悪くなかったりする。グループの核だけあって、どのジャニーズユニットにも一人は居る「歌唱力」という言葉をかなぐり捨てたような人選ではない。ただ個人的に、山下の芯の通っているというよりは太くもったりした声はあまり受け付けない。あと巻き舌は治した方がいいですよ^^
2005年という時代を全速力で逆走する古臭い曲に、敢えて1ミリも深みを求めない歌詞。これらが妙に頭に残る。深さを全く求めないってのもアリかもしれない。各所で聴くから半分洗脳入ってるんだろうけど。
タイアップのドラマは普通に面白い。こちらも重さはほぼ完全にシャットアウトしているので、山下がIWGPのキングの劣化パクリということが気にならないのなら見るべき。
新人クレバ / KREVA
2005年12月12日 音楽
★★☆☆☆☆☆☆☆☆
KTCCの要、KREVAのソロ活動第一弾アルバム。
結論から言って、パンチがない。シングルの頃はかなり期待していたせいもあるのか、恐ろしいほどにパンチがない。1stシングル「希望の炎」でまあまあかな?と思い、2ndシングル「音色」でおお!と身を乗り出し、3rdシングル「一人じゃないのよ」でフルアルバムへの期待を十分に高めて高めて高めきった結果、この肩透かしなアルバム。そりゃ落胆も大きい。
KTCCの頃のシンプルかつ雑多、そして自由奔放なトラックはどこへやら。ワンパターン&スカスカがテーマなのか?と思ってしまうようなものばかりだ。後期KTCCの頃からの持病は更に進行しているらしい。
更に言わせて貰うとラップも薄味。塩分控えめ!と銘打って棚に並べるといいんじゃないだろうか。ゲストとの絡みもどうってことない。唯一手放しで誉められるのはMUMMY-Dとの「ファンキーグラマラス」ぐらいだ。
まさかシングル曲だけが良い曲の軽薄な作品を、KREVAがやってくれるとは思わなかった。新人クレバ、というタイトルもはっきり言って胸糞悪い。新人の癖にここまで手抜きの作品だと、こっちも何の躊躇いもなく低評価に出来る。
こんな酷いアルバムを聴いた後でも未だにファンなのは、やはり昔のKREVAがいつか戻ってくると心のどこかで信じているから。クラシックにラップのせてる場合じゃねーぞKREVA!
KTCCの要、KREVAのソロ活動第一弾アルバム。
結論から言って、パンチがない。シングルの頃はかなり期待していたせいもあるのか、恐ろしいほどにパンチがない。1stシングル「希望の炎」でまあまあかな?と思い、2ndシングル「音色」でおお!と身を乗り出し、3rdシングル「一人じゃないのよ」でフルアルバムへの期待を十分に高めて高めて高めきった結果、この肩透かしなアルバム。そりゃ落胆も大きい。
KTCCの頃のシンプルかつ雑多、そして自由奔放なトラックはどこへやら。ワンパターン&スカスカがテーマなのか?と思ってしまうようなものばかりだ。後期KTCCの頃からの持病は更に進行しているらしい。
更に言わせて貰うとラップも薄味。塩分控えめ!と銘打って棚に並べるといいんじゃないだろうか。ゲストとの絡みもどうってことない。唯一手放しで誉められるのはMUMMY-Dとの「ファンキーグラマラス」ぐらいだ。
まさかシングル曲だけが良い曲の軽薄な作品を、KREVAがやってくれるとは思わなかった。新人クレバ、というタイトルもはっきり言って胸糞悪い。新人の癖にここまで手抜きの作品だと、こっちも何の躊躇いもなく低評価に出来る。
こんな酷いアルバムを聴いた後でも未だにファンなのは、やはり昔のKREVAがいつか戻ってくると心のどこかで信じているから。クラシックにラップのせてる場合じゃねーぞKREVA!
おはよう日本 / 般若
2005年12月12日 音楽
★★★★★★★★★☆
今では各所で活躍中、マル妄一番鬼こと般若の1stアルバム。ジャケットに象徴されるように、攻撃的なスタイルで繰り広げられる彼の歯切れの良いラップは痛快そのもの。
当然、アルバムを通してそのスタイルを貫くかと思いきや――意外にもアルバムそのものは曲、構成共にスマートに出来上がっている。
というのは良い意味で「般若今日」から「神輿」まで驚くほどスムーズに聴けるのだ。トラックとラップの相性もよく、どちらか片方が前に出すぎたり、ということがなかったからだろうか。とにかく絶妙なさじ加減で般若節(何でも「節」を付ければいいってもんじゃないが)が展開していく。
これが般若クオリティ。とでも言いたくなるほどに曲ごとの完成度も素晴らしく、捨て曲一切なし。そんな中でも「般若今日」「タイムトライアル」「羅生門」辺りは会心の出来。「タイムトライアル」なんかは最高のトラックも味方して、一度聴いただけで「名曲だ!」と思わせてくれる。彼のストーリーテラーとしての側面も見れる「ちょっとまって」もまずまずの出来。
般若という稀代の天才MCを余すことなく堪能することができる名盤なのに、CCCDであることが本当に残念。それと欲を言えばもう少しボリュームが欲しかったが値段が値段だし、捨て曲だらけのやっつけアルバムに3000円払うよりもよっぽど賢明。シングル「極東エリア」と合わせて推薦!
今では各所で活躍中、マル妄一番鬼こと般若の1stアルバム。ジャケットに象徴されるように、攻撃的なスタイルで繰り広げられる彼の歯切れの良いラップは痛快そのもの。
当然、アルバムを通してそのスタイルを貫くかと思いきや――意外にもアルバムそのものは曲、構成共にスマートに出来上がっている。
というのは良い意味で「般若今日」から「神輿」まで驚くほどスムーズに聴けるのだ。トラックとラップの相性もよく、どちらか片方が前に出すぎたり、ということがなかったからだろうか。とにかく絶妙なさじ加減で般若節(何でも「節」を付ければいいってもんじゃないが)が展開していく。
これが般若クオリティ。とでも言いたくなるほどに曲ごとの完成度も素晴らしく、捨て曲一切なし。そんな中でも「般若今日」「タイムトライアル」「羅生門」辺りは会心の出来。「タイムトライアル」なんかは最高のトラックも味方して、一度聴いただけで「名曲だ!」と思わせてくれる。彼のストーリーテラーとしての側面も見れる「ちょっとまって」もまずまずの出来。
般若という稀代の天才MCを余すことなく堪能することができる名盤なのに、CCCDであることが本当に残念。それと欲を言えばもう少しボリュームが欲しかったが値段が値段だし、捨て曲だらけのやっつけアルバムに3000円払うよりもよっぽど賢明。シングル「極東エリア」と合わせて推薦!