白い三日月 / STERUSS
★★★★★★★★★★





レペゼン横浜、184-045スタイル。2MC&1DJのSTERUSS。
横浜といえばMACCHOやDS455といった面子が浮かぶが、彼らとはまた一味も二味も違ったスタイルを見せてくれるのがSTERUSSだ。
彼らのスタイルは、いわゆるギャングスタラップとは真逆のベクトル、敢えて例えるのなら降神に近い(とはいってもそこまで変則的なわけでもないし、空気感も違う。この例えは正直的外れ)。MCであるbelama2とcrime6が、詩のように大切に、丁寧に言葉を紡ぐようなスタイル。だが彼らの場合は降神に比べて遥かにとっつき易い。
恐らくその理由はDJ kazz-kの創る、神秘的かつ印象深いトラックが大きく作用しているんだと思う。降神もそれは同じなのだが、降神のトラックは真っ暗闇で、こちらは薄明かりといった感じ。勿論そのトラックに乗っかるラップも相性抜群。

丁寧なラップ、美麗なトラックとあれば完成度は言うまでもない。一点の隙も無い仕上がりになっている。全曲名曲だが、「マイク中毒 pt.2」は2005年トップクラス、いや、トップと言っても過言ではない名曲。イントロから伝説のラジオ番組、YOU THE ROCKのヒップホップ・ナイトフライトの一場面をサンプリングしており、それから彼らの回顧録が始まる。一部で「マス対コア」がサンプリングされてたり、アウトロは「人間発電所」だったり。衝撃受けっぱなし。ありそうでなかったkazz-kのトラックも見事にラップと融合している。

音が体の隅々まで染み渡る感覚を体験したいなら、そして日本語ラップが好きなら「白い三日月」一択。これが本当の名盤。

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